東京五輪汚職事件でわかる役所絡みの外注費の高さ(東京オリンピックの闇)
( 参照:NHK )
日本ギャンブルの還元率の低さの主な原因として、運営構図の複雑化が挙げられます(運営するにあたって決められた外注先が多数ある)。
要は天下り先確保です。
ギャンブルを運営するにあたり指定業者、指定用具や会費にお金を払う必要がありますが、その業者や用具等を運営管理する会社(団体)に所属する役員・従業員への人件費を捻出するための外注費が高くなる傾向があります。
運営側としては、運営費(外注費)が普通の業界と比べ割高になることから、結果還元率を低くする必要が出てくるという訳です。
今回その「役所絡みの外注費の高さ」がイメージしやすい事例を挙げたので、興味のある方は参考ください。題材は「東京オリンピック汚職事件」です。
ギャンブルとは直接関係ない事件ではあるものの、税金を基に行う事業やイベントがある場合、必ず何もせず「中抜き」をして、ボロ儲けをする輩がいます。
ギャンブルも国が管理している以上、税金と性質が同じですし、今回はさすがにやり過ぎとして国を挙げて調査をしているため情報が一般公開されているので、記事にしました。
記事も若干怒りもこもっていますが、ぜひ参考ください。
1.東京五輪汚職事件の概要
東京オリンピック・パラリンピックが1年延期になったことで、大会経費は当初から2倍超の1兆6989億円に膨らんだ。
都民・国民の血税も9606億円含まれる中、なぜ肥大化し続けたのか政府でさえもチェックできない状況に陥っていた。
経費の中で、とりわけ目立ったのは運営委託費で、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が、大手広告代理店などに委託した会場運営費の「人件費単価」は、1人当たり1日最高35万円と破格な額で契約が結ばれていた。(通常5万〜7万円とされる国の委託契約と比較すると、高すぎることが後の調査で明るみになった)
五輪予算の全体像
(参照:高橋 祐貴著. 追跡 税金のゆくえ〜ブラックボックスを暴く〜)
↑の予算図の中で、「会場関係」も費用としては約8,600億円と大きく、いわゆる箱モノの建築費ですが、これは以前取り上げた記事と構造は全く同じで誰かが中抜き(ピンハネ)していますね。
結局ピンハネの話で、政府の体質を知っている人からすれば「またやってんな。。」の一言です。
今回は、大会関係(主に運営費)に焦点があたり逮捕者も出ましたが、会場関係についても組織委員会は約2,000億と国より高い予算で絡んでいます。
さらに、組織委員会は、維持費含め一切負担せずオリンピック終了後に解散しているので、ホント謎です、、。
>> 築地移転問題から推測する役所絡みの外注費の高さ
大会関係費は、ダントツで「組織委員会」が原因で、逮捕者が出たのもこの部分です。
私もオリンピック開催前にニュースを見ていて、急に組織委員会とか森元首相とか出てきて「予算が増えます」とか言っていて、またやってんな〜と思ってましたね、、。
( NHK )
2.オリンピックの闇の諸悪
私の見解での諸悪は、組織委員会と電通です。
問題点を箇条書きにするとこんな感じです。
- 外注(ピンハネ)時の日当単価が高すぎる(通常5〜7万円のところ、今回最高35万円)
- 組織委員会が委託して、電通が外注する際、チェックが無い(そもそも契約書がないケースもあり)
- どうやって外注先決めてんの?→ 組織委員会&電通主導に決まっている(結局賄賂あり)
- 賄賂を送った企業が見返りとしてオリンピックに関連する仕事を斡旋してもらえる
- 結局誰が得してる?→賄賂をもらう政治家&ピンハネ(中抜き)してる電通、一部の斡旋先企業
- 誰が損してる?→約1兆円負担した納税者→無駄金を子育て政策などに回せた→五輪後の岸田政権で増税祭り
まずは、外注費決定の際の、設定単価が高すぎる点ですが、これは組織委員会の関係者内でも単価の高さの異常さは問題と感じている人も多かったということから、国の調査の前に、新聞社レベルの調査でも情報が漏れています。
いくらか事情を知っている関係者でも、さすがにやり過ぎだろと感じている人がいたということですね(--;)
一般的な単価である基準額から、大きく逸脱している今回の単価設定
最高で35万円とする契約書まで存在することが取材で判明
(参照:高橋 祐貴著. 追跡 税金のゆくえ〜ブラックボックスを暴く〜)
組織委員会が委託した企業はADKや電通、東急エージェンシー、博報堂などの大手広告代理店を中心に、イベント制作を手がけるセレスポなど計9社。
でこの委託先も再委託で実際は手間暇がかけていなく、かつ高い単価設定でのピンハネ(中抜け)でボロ儲けという構図。
しかも本大会の委託先は入札で決まるわけではなく、競技施設や大会運営などをテストする目的で実施されるテストイベントを受注した企業がそのまま請ける仕組みだったという、、つまり、テストイベントの段階で大方委託先は決まっていて、賄賂金額の大小が影響してそうだし、実際贈収賄で逮捕者も出ています。
外注費設定時の人件費の高さは政府内でも驚きのようで、丸川珠代オリンピック担当相(当時)は、報道後翌日の閣議後記者会見で「こういう数字を耳にしたのが初めてで、どういう内訳で数字を出しているのかぜひ知りたい」と息まいたものの、次第にトーンダウンしていき、最終的には「組織委員会がまず説明してくれるというので、それから精査していく」というコメントに変わってしまいました。
丸川さんは、元アナウンサーということもあり、完全に「批判を受け止める駒」として使われている気がしますね(--;)
当時、組織委員会に情報開示を求めても、クライアント(外注先)間での守秘義務があるので、開示できないという対応だったが、独自の調査や国を挙げての調査でやっとこの単価の高さの異常さが判明したという経緯があります。
常識では考えられない世界で、さすがにやりたい放題で、国民を舐めてる感じがありますね、、
ただそれでも政府を当時は抑え込めたという謎、、
3 東京五輪終了後に逮捕者続出と箱ものの赤字
建て替えた国立競技場は、年間48億円の赤字となる試算で、解決策が提示されることなく、組織委員会は解散されました。
さんざんやりたい放題やって、解散で後は知らないみたいな学生みたいなノリですよね、、
ただ、日本の検察当局が待ったをかけ、組織委員会解散翌々月にが逮捕者が続出。
逮捕者は以下の者含め複数いる。
- 組織委員会の高橋治之元理事
- 組織委員会の大会運営局元次長、森泰夫
- 電通の元幹部で、スポーツ事業局のマネージング・ディレクターなどを務めた逸見晃治
- イベント制作会社・セレスポの専務、鎌田義次
- フジクリエイティブコーポレーションの専務、藤野昌彦
- AOKIホールディングス(HD)元会長 青木拡憲
- AOKIHD元副会長 青木宝久
- KADOKAWA専務 芳原世幸
個人的の最も気になっていた組織委会長に君臨した森喜朗元首相ですが、以下のとおり今のところ逃げ切ってます。
特捜部は森元首相を参考人として事情聴取したものの、森元首相自ら根回しに動いた神宮外苑再開発疑惑にはノータッチ。
森元首相が会長を務めた一般財団法人「嘉納治五郎記念国際スポーツ研究・交流センター」の怪しいカネも未解明のままだ。
「検察側はこの財団の銀行口座に東京五輪招致委員会から1億4500万円が支払われ、使途不明になっていることを突き止め、口座記録も押収。ほかにも大手企業から巨額の資金が振り込まれた疑惑もくすぶっていた。ところが、財団は2020年暮れに閉鎖され、その資産を別の一般財団法人に引き継いだ疑いすらある」
( NHK )
森元首相がホントに嫌いで、逮捕された森泰夫も、同じ苗字で隠れ蓑にされたと勘ぐるぐらい嫌いです(笑)
検索したら以下の本が出版されていたので、一応好きになれる要素があるかなと思いましたが、こういう逮捕者が出ることを見越してたの?って思うぐらい自己弁解の内容だったので、ますます嫌いになりました(笑)
4.オリンピック離れ
オリンピックとオリンピック組織員会のヤバさを上でつらつら書きましたが、国際的には開催地に費用負担を強いることを背景にオリンピック離れが加速しています。
ドイツ、イタリア、ハンガリーは立候補から撤退し、パリ2024年、ロサンゼルス2028年と当時は11年先の開催地も先に決めてしまうという状況です(笑)
主催者側も危機感あるって感じです(笑)
オックスフォード教授からは「入札時の予算は頭金みたいなもの」と揶揄する論文まで出ており、当時盛り上がったクリステルさんの「お・も・て・な・し」も、今ではただのプロレスだった気がしてなりません。
結局、都の関連経費も含めると、オリンピック関係の経費は総額約3兆6800億円に上り、都が招致段階で示した費用は7340億円で約5倍なので、笑えるぐらいなんのこっちゃって感じです(笑)
まさにプロレス(笑)
ちなみに、国際オリンピック委員会 (IOC) のHPには、以下のように「真に国際的な組織」であるし、今回は開催地の日本より力を持っている感じがしたので、この委員会本部も謎ですね、、。
国際オリンピック委員会 (IOC) とは何ですか? またその使命とは?
国際オリンピック委員会 (IOC) は、オリンピック競技大会の守護者であり、オリンピックムーブメントのリーダーです。
真に国際的な組織であり、競技参加者・国内オリンピック委員会・国際競技連盟・オリンピック大会運営委員会・ワールドワイドオリンピックパートナー・オリンピック放送パートナーを含むすべてのオリンピック関係者を統括しています。 また国連をはじめとする様々な国際組織など、公的機関や民間組織との連携も行っています。
国際オリンピック委員会のビジョンは、「スポーツを通じてより良い世界を作る」です。
国際オリンピック委員会についての詳細は、こちらのリンクをご覧ください(英語・フランス語のみ)https://olympics.com/ioc/faq
( 参照:https://support.olympics.com/hc/ja )
このオリンピック全体の問題点は、中田あっちゃんの動画でも取り上げられているので参考ください。
五輪汚職にも触れてますね。
5.まとめ
いろいろと書きましたが、要は、政府が間に入ると外注害虫の連鎖で費用がかさみます。
その結果、ギャンブルの世界では還元率は低めになってします。
ということが言いたいだけだったが、分野も違いますし、怒りも込められているので、イマイチまとまってないかもですね(笑)
なので、私の場合、日本ギャンブルはデートとか娯楽で楽しむ分には良いが、なるべく避けたいし、マジで勝負したいていう時には絶対打ちません。。
ギャンブルも政治も、日本の高度成長期の良い時代にできたしがらみが続いてるイメージで、皆が景気良い時代なら気にならないかもですが、今は皆生活が厳しいので、お上も変わらないといけない局面に来ていると思います。
そうこうしてる内に、技術革新が起きて、ギャンブルでいうとオンラインカジノが盛り上がり、日本ギャンブルは廃れていくという流れだと思います。
実際、オンラインカジノのほうが勝ちやすいし、ボーナスや日々のキャンペーンにも勢いがあり、ユーザー還元の姿勢が凄いです。
そのため一見怪しいですが、着々とユーザー数を伸ばしてるって訳です。
ちなみに、今回参考にした以下の書籍は非常にオススメです。税金の使われ方が多少ですが学べます。
内容としては、記者人生をかけた内容で、国として調査する流れになったため、助かってる?ぐらいブラックボックスに踏み込んでると思います、、!
ただこの記事のおかげで、こういう流れになったかもしれないと思うと、尊敬です。
最後に、森元首相もスケープゴートになっている可能性はある気もします、、
信じるか信じないかはあなた次第、、、(笑)