ギャンブル還元率ランキング

ボートレースの八百長事件(2020年)

 

 

上記動画内のレースをきっかけに八百長が発覚して、2020年1月に逮捕された元ボートレース選手の西川昌希氏が、暴露本を出版して、ボートレース(競艇)の八百長実情が色々と明るみになりました。

 

 

競艇と暴力団 「八百長レーサー」の告白

 

 

この本の特徴は、自身が行った八百長を行った詳細だけでなく、以下記述のように、ボートレース界では八百長は常に行われているや運営側の競走会の事なかれ主義にも触れており、ボートレース界全体での物議を醸したところです。

 

  • 不正に稼いだ金額は、少なくとも5億円以上。俺が受け取ったのはその半分以下だが、すべて競馬や競輪など、競艇以外のギャンブルで使い果たした。(八百長の最高純利益は、2レースで1,851万円)
  • ただ、この本に書いていない重要なことがひとつだけある。「いまもボート界に八百長は存在する」という事実だ。なぜそれを断言できるかと言えば、俺の不正には共犯選手がいたからだ。そして、それ以外にも多数の選手の不正事実を俺は知っている。誰が、いつ、どのレースで八百長をしたか、具体的に証言することもできる。俺は今回、事件を起こし逮捕されたが、検察にも、競技運営団体の一般財団法人モーターボート競走会に対しても自分のこと以外は一言も話していない。業界の浄化という意味からすれば、自分の知っているすべてを語り、告発すべきではないかという考えもあるだろう。しかし、すべてを失った俺とはいえ、他人を売ることはどうしてもできなかった。
  • ここで、誤解なきよう説明しておきたい。レースで不正をしている選手は、全体からすればごくわずかだ。ほとんどの選手はクリーンで、八百長とは無縁のはずだ。しかし、不正に関与していたのは俺だけではなかった。これは厳然たる事実だ。検察や競走会は、今回の事件を「前代未聞の犯行」という。そんなことはない。表沙汰になったのは初めてかもしれないが、決定的な証拠がなかったというだけで、水面下では常に不正はあったし、いまもある。検察はともかく、競走会はそのことをよく知っているはずだ。
  • 俺は、申請書の中央に大きく枠で囲まれたスペースを見ながら言った。そこには「登録消除の理由」と書かれている。「一身上の都合≠ニ書いてくれ」A課長に言われるまま、俺は「一身上の都合のため」とだけ書いた。選手の免許証に当たる4559番の「選手登録票」を返却し、手続きは完了した。競走会にいたのはほんの20分程度だった。俺は、多摩川の後に斡旋が入っていた予定のレース場にも不参加を伝える電報を打つと、三重県へ帰った。10月2日、一部のスポーツ紙で俺の「引退」が報じられた。そこには「体調不良に悩んでいた」という不思議な理由が書き添えられていた。
  • 昭和の時代、競艇の世界における「王・長嶋」的な存在の選手がいた。1人は大阪の野中和夫(1944年生まれ)、もう1人は東京の彦坂郁夫(1941年生まれ)である(選手名敬称略)。だが、艇界を代表する両選手にもスキャンダルはあった。そして、彦坂は後述するような経緯で、不本意な引退を余儀なくされている。

 

 

ちなみに、野中和夫と、彦坂郁雄の部分を少し記述します。

 

 

  • 野中和夫は、SG優勝17回の記録を持ち、その強さから「モンスター」と呼ばれており、1976年に6088万円の賞金を稼ぎだし、当時プロ野球の最高年棒だった王貞治(5660万円)を抜き、堂々のプロスポーツ賞金王となるほどの人物。
  • しかし、1980年6月27日に「黒い交際」として、野中が暴力団幹部の隠し口座に現金を振り込んでいたことが毎日新聞で報じられた。
  • 結局、野中は「黒い交際」を否定したものの、選手登録の抹消を余儀なくされ、さらに無届けで貸金業を経営していた疑いで書類送検された。

 

完全に怪しい(笑)

 

  • その野中以上の大記録を打ち立てていたのが彦坂郁雄で、37連勝や勝率1位20回など、いまでは考えられないような成績で勝ちまくっていた選手で、元祖「艇王」と呼ばれたこの世界のレジェンド
  • たが、彦坂は現在のボート界から功労者の扱いを受けていない。それどころか、その名前は一種のタブーにもなっている
  • 彦坂は1988年、まだトップ選手として活躍していた時期に突然引退した。レース中に禁じられていた部品を持ち込んでいたことが発覚し、選手会から引退勧告を受けた。これは事実上の業界追放劇だった。

 

※左「彦坂」、右「野中」


( Boat Race 公式HP )

 

 

 

つまり、ボートレース(競艇)は、暴力団や八百長、不正が発足当初から存在しているということです・・・(-_-;)

 

 

戦後や高度経済成長期のスポーツやギャンブル界隈はどこも同じ感じだったかもしれませんが、ボートレース界はマイナーな業界なため、その体質が恐らく今も変えられずにいる感じがしますね・・・。

 

 

不正があろうとなかろうと、運営側の控除率(てら銭)は変わらなく、むしろ売上が上がる分だけ取り分が増えるため、運営側もあまり事を荒立てず今に至るみたいな。

 

 

その辺は、西川氏も本の中で再三触れています。

 

 

そのほか、本では、「江戸川競艇舟券水増し事件」など様々な不正の具体例を挙げており、面白いです。

 

 

また、自宅に国税が入った時のやり取りはリアル感がすごい(笑)

 

 

押収される携帯を一旦奥さんのとすり替えているうちに、自身のは草原に投げ捨てるとか、機転が利きすぎていて面白いです(笑)

 

 

オートレースのプロ、プロ受験、研修生時代の話も乗っているので、興味のある人には参考になる情報も乗っていたり、とにかく情報が詳細具体的で、内容が濃いです。

 

 

  • 俺は自転車で「ゲーム屋」に向かう。ゲームと言っても、もちろんゲームセンターじゃない。市内の裏ポーカー屋だ。タカシがカウンターで1万円を払うと、100クレジットがゲーム機に投入される。フルハウスやフォーカードといった役で獲得した点数を、さらに「タタキ」(ダブルアップ)で増やしていく、当時の日本によくあった裏ポーカーで、もちろんクレジットは換金できる非合法賭博だ。

 

子供時代には、暴力団との家族と関わりが、日常的に非合法な世界と隣合わせだった記述も万歳です(笑)

 

 

上記は、最近ニュースになっていますが、裏カジノ系の話です。昔からあったということですね(笑)

 

 

西川氏やこの本の個人的感想としては、八百長というファンを騙す行為をした犯罪者という大前提こそズレているものの、能力値が高くどこか尊敬できるところがあり、他人を売らない、という一つのスジを通しており、記述も言い切っていて矛盾がない、まさにできる任侠という感じです。

 

 

本自体、とても読みやすく内容も面白い、まさに「名著」です(笑)

 

 

気になった方はぜひ読んでみてください♪

 


トップページ 高額賞金獲得ニュース 当サイト限定ボーナス お問い合わせ