ボートレースの管轄官庁は「国土交通省」
日本ギャンブルの還元率の低さの原因に「各官庁の利権」が絡んでいることが挙げられます。
元々ギャンブルは税金徴収としての役割や歴史もあり、どの国も国が管理する仕組みを採用しているものの、日本は各官庁の絡み具合が根強くて根深いと言えるでしょう。
そしてボートレースの管轄官庁は「国土交通省」で、管理実施団体は「(公財)日本財団」と「(一財)日本モーターボート競走会」です。
- 監督:国土交通省
- 施工者:地方自治体(都道府県又は総務大臣の指定を受けた市町村)
- 実施者:(一財)日本モーターボート競走会
赤字になれば地方自治体が損を食う。監督庁である国土交通省や受注先である(一財)日本モーターボート競走会は、一切のリスクを背負わず利益が出せる仕組みです。
しかも日本モーターボート競走会などの外注先は、独占企業なので価格競争が無く割高の値段です。そのため、集客力が無い地方自治体は四苦八苦です。
収益金(賭け金)の流れ先
元の画質が悪く、見にくいのでまとめると・・・
- 75%:舟券的中者へ(払戻金) ※還元率
- 2.7%:(公財)日本財団へ(海事関連事業及び公益事業への補助事業等に活用)
- 1.0%:地方公共団体金融機構へ(地方公共団体への貸付の金利引き下げに充当)
- 1.3%:(一般)日本モーターボート競技会へ(競争の競技に関する事務委託費として)
- 残額約20%:開催経費および施工者の収益
日本財団とは?
売上額の2.7%は、日本財団に流れます。
2.7%というと小さく聞こえますのが、2014年度ボートレースの売上は9,953億円なので、約268億円(9,953億円×2.7%)もの大金が流れていることになります。
(逆に言えば、還元率が5%低いだけで約497億円も還元額が違うということなので、還元率は本当に大事です。)
それで、その日本財団はどのような活動をしているかというと、「国内外の公益事業を実施している団体への事業支援」らしいです。
確かに実際に活動はしているでしょうけど、そんな建前より「役員名簿」や「財務諸表」が大事。
役員名簿
(参照:日本財団HP http://www.nippon-foundation.or.jp/who/about/organization/)
【部長→理事→理事長→会長】という流れ。各役員の任期は2年になってますけど、繰り上げ繰り上げで10数年役員をした後退職金って感じでしょうか。。。
財務諸表上の役員報酬
2014年度の
- 役員報酬:1億5,855万円
- 役員退職慰労金:3,524万円
※参照ページのURL:日本財団HP
- http://www.nippon-foundation.or.jp/who/disclosure/financials/
- http://www.nippon-foundation.or.jp/who/disclosure/financials/img/2014/2014_syoumizaisanzougen.pdf
役員への給与(退職金を含む)金額が半端ないですね。下手な上場企業より多いです。
さらに勤務実態も不明ですよね。実務自体は一般募集の職員がやっているので、よく雑誌とかには「昼中お妾と旅行やゴルフ三昧」なんて言われていますよね。
日本財団の組織図
- 「審査本部とソーシャルイノベーション本部の常務理事が多すぎないか?」
- 「こんだけ部があれば天下り先の確保も楽だろうな・・」
とか思うのですが、あなたはどう思いますか?
(一財)日本モーターボート競走会とは
- 業務内容:http://mbkyosokai.jp/aboutus/
- 組織図:http://mbkyosokai.jp/aboutus/organizationaltree.html
- 役員名簿:http://mbkyosokai.jp/aboutus/roster.html
- 財務諸表:http://mbkyosokai.jp/aboutus/data.html
業務内容を見ても役員に特別のスキルやノウハウが無くてもできそうな内容ですし、組織も大きくて大人数雇ってます。
役員名簿にも「日本財団」の名前があるし、なぜか損益計算書は公開されていません。事業報告書にも行った内容しか記載がありません。
管理団体の実態は似たようなものです(笑
興味の有る方は上記URLをたどってみてください。
このページで伝えたいことは、要するに、管理団体や関連団体、外注費などへのお金がかかるため、還元率は低めになるということです。